ジャーナリングツールの変遷 - NotionからGitHub + Claude Codeへ
はじめに
ジャーナリング(日記・振り返り)を続けるために、様々なツールを試してきました。
Notion、Obsidian、Logseqと渡り歩き、現在はGitHub + Claude Code + Googleカレンダーという組み合わせに落ち着いています。
この変遷の大きなきっかけはClaude Codeの登場でした。
変遷の全体像
Notion → Obsidian + Claude Desktop → Logseq → GitHub + Claude Code + Googleカレンダー
単なるツール変更ではなく、AIとの統合が変遷の軸になっています。
1. Notion時代の課題
やっていたこと
Notionでジャーナリングを記録していました。データベース機能が強力で、テンプレートを作り込めば理想のシステムが作れそうに思えました。
抱えていた課題
書くこと自体は問題なかったのですが、まとめるときに課題がありました。
- 週報や月報を作りたいとき、Notion AIは別途料金がかかる
- 結局、コンテキストを別のLLMにコピペして投げていた
- この「コピペ作業」が面倒だった
「書いたデータをそのままAIに渡せたら楽なのに」と思っていました。
2. Obsidian + Claude Desktop時代
Claude Codeの登場
転機になったのはClaude Desktopの登場でした。
ローカルのMarkdownファイルを直接Claudeに読み込ませることができる。これがObsidianと非常に相性が良かったのです。
やっていたこと
- ObsidianでMarkdownファイルとしてジャーナリング
- Claude Desktopでローカルファイルを直接読み込み
- 週報・月報の作成をAIに依頼
コピペ作業が不要になったのが大きな変化でした。
3. Logseq時代
Obsidianとの違い
ObsidianからLogseqへの移行は、大きな変化というより「試してみたかった」という面が強いです。
- Logseqはデイリーノートが基盤になっている
- アウトライナー形式で書きやすい
- 機能的にはObsidianと似ている
しばらくLogseqを使っていましたが、新たな課題が出てきました。
抱えていた課題
- 分散問題: ジャーナリングデータがツールごとに散らばる
- 同期問題: WindowsとMacを行き来するので、ローカルファイルの同期が面倒
- 手動記録の限界: 結局、毎日手動で書かないと記録が残らない
4. 現在:GitHub + Claude Code + Googleカレンダー
気づき:活動のほとんどがGitHubコミット
ある時気づいたのは、自分の活動のほとんどがGitHubのコミットとして記録されているということでした。
- コードを書けばコミット
- ドキュメントを書いてもコミット
- 設定変更もコミット
手動でジャーナリングを書かなくても、GitHubを見れば「その日何をやったか」がほぼ分かる状態になっていたのです。
現在のシステム構成
現在は以下の仕組みでジャーナリングを自動化しています。
1. GitHub to Calendar(自動記録)
GitHub Actionsで毎朝7時に前日の活動をGoogleカレンダーに自動送信するシステムを作りました。
GitHubリポジトリ: github-to-calendar
GitHub API → Python Script → Google Calendar API
(毎朝7時に自動実行)
記録される内容:
- コミット数とサマリー(リポジトリごと)
- Pull Request(作成・マージ)
- Issue(作成・クローズ)
これにより、手動で何も書かなくても活動記録が残るようになりました。
2. Googleカレンダーの予定説明欄
Googleカレンダーは予定管理だけでなく、予定の説明欄に日記を書くという使い方もしています。
- どのデバイスからでもアクセス可能
- Windows/Macの同期問題がない
- 予定と一緒に振り返りも記録できる
3. Journaling Reports(AI集約レポート)
複数のソースからデータを集約し、Claude Codeでレポートを生成するシステムも作りました。
データソース:
- Obsidian(2025年1月〜8月の過去データ)
- Logseq(2025年8月末〜の過去データ)
- Googleカレンダー
- GitHub
これらを集約して、週報・月報・半年報・年報を自動生成できます。
# 週報生成の例
python -m src.cli.report weekly --year 2025 --week 50
この方法に落ち着いた理由
1. 手動記録からの解放
GitHubコミットが自動でカレンダーに記録されるので、「今日何やったっけ」と思い出す必要がなくなりました。
2. Claude Codeとの直接統合
過去のジャーナリングデータ(Obsidian、Logseq、カレンダー、GitHub)をすべてClaude Codeから直接参照できます。
「先月の振り返りをまとめて」と言えば、複数ソースから集約してレポートを生成してくれます。
3. 同期問題の解消
- GitHub: クラウド同期(どのデバイスからでも)
- Googleカレンダー: クラウド同期(どのデバイスからでも)
ローカルファイルの同期を気にする必要がなくなりました。
4. シンプルさ
結局のところ:
- 普段の作業 → 自動でGitHubに記録される
- 追加のメモ → Googleカレンダーに書く
- 振り返り → Claude Codeに聞く
専用のジャーナリングアプリが不要になったのが大きいです。
5. 旅先でも対応可能
旅行中でも問題なくジャーナリングできるようになりました。
- 作業をするなら → GitHubにコミットすれば記録が残る
- 単純な日記 → Googleカレンダーにスマホから書けばいい
以前はローカルファイルの同期問題で旅行中にジャーナリングが滞っていましたが、今はスマホ1台あれば完結します。
各ツールの比較
| ツール | 良かった点 | 移行した理由 |
|---|---|---|
| Notion | データベース機能が強力 | レポート作成時にLLM連携が面倒 |
| Obsidian | ローカルMarkdown、Claude連携 | 同期問題、分散問題 |
| Logseq | デイリーノート、アウトライナー | 同期問題、分散問題 |
| GitHub + Claude | 自動記録、AI統合、クラウド同期 | 現在使用中 |
まとめ:AIの登場でジャーナリングが変わった
この変遷で最も大きかったのはClaude Code(AI)の登場です。
従来のジャーナリングは「書く」ことが目的でしたが、今は:
- 書く: GitHubコミットで自動記録
- まとめる: Claude Codeでレポート生成
- 振り返る: AIとの対話で思考整理
「ツールをどう使うか」より「AIとどう連携するか」が重要になってきています。
ジャーナリングを始めたい方、ツール選びに迷っている方は、AIとの連携のしやすさも選定基準に入れてみてください。
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